ついついSNSにアップしたくなる商品ってありますよね。
キリンの午後ティー × TikTok(ティックトック)の利活用はすばらしいものでした。
「TikTok」はショート動画の動画共有アプリで、中国から2017年8月に日本でサービスインされました。メインユーザーは10代で、音楽に合わせて踊ったり、口パクしたりするかわいい女の子の動画や多いですが、#肉球電話とか悶絶ものですし、#飯テロも楽しい。
キリンの午後ティーは、若者にリーチしたい商品(午後ティー)で、こんな動画が取れますよというのを、まず公式で発表しました。
動画にハッシュタグ「#あなたとほほティー」を付けながら、みんなが同じ振り付けで、動画とってアップして、わずが2ヶ月で一般参加12000件、トータル再生回数 6200万回突破です。
YouTubeでも1000万回超える動画はめったにないので大成功は大成功ですね。
TikTokは有名なハッシュタグを使うと、多くの人の目に留まる機会が増えるのもポイントで、こんなハッシュタグもあります。
「#広告で有名になりたい」なんと 3.9 Billion !
いろんな人に見てほしいし、いいねがほしい。
そんな要望を叶えるきっかけをユーザーに与えたキリンの中の方、本当にすばらしいなと思いました。こういう流れに乗ると、情報が広まるのはめちゃくちゃ早いですよね。
ユーザーが自分からマネをして勝手に広告してくれる。
お金がかからない最強の宣伝です。
これまでの広告といえば、TVCMや新聞広告が主力でしたが、これからはいかにユーザーに能動的に動いてもらえるかという観点から広告を考えていく必要がありそうです。
その進化の象徴が「TikTok」なのかなと。
ターゲット層にもよりますが、これからの広告はマネをしてもらうことを前提に模範解答のような例を出して、こういう動画をとってアップしたらいいよ♪という宣伝が、認知とか興味を持ってもらいやすいかもですね。
認知→興味→情報収集→購入→共有というこれまでの定番図式が
共有→認知→共有→興味→共有→情報収集→共有→購入→共有……
といたるところに「共有」が入ってきて、時間が余計にかかるように見えるんだけど、実はこれまでの半分以下のスピードで進んでるみたいな。
文:森下 えみ
編集:高橋 大希ち